真空低温乾燥法とは?フリーズドライや食品乾燥機を使用した乾燥法と何が違う?

巷には真空低温乾燥という手法があります。これとフリーズドライ(真空凍結乾燥)とな何た違うのかというお尋ねを受けることがありましので、ここで記しておきます。

先ず、「フリーズドライ」は高真空にし、凍結したものを凍ったままで氷を真空中で昇華させる手法です。

「真空低温乾燥」とは、フリーズドライと同様に乾燥機庫内を真空にしますがその真空度はそれほど高くなく、凍らせずに乾燥させます。真空ポンプとしては水封式ポンプがよく使われているようです。オイル式真空ポンプに比べて、ガスが発生するものでも真空にできます。オイル式ポンプではオイルの汚染が気になります。ところでこの真空低温乾燥とは、真空にするために水分が飛びやすいのでう。大気中で水は100℃で沸騰しますが、気圧が低いと100℃以下でも水が沸騰しますよね。この原理を応用しています。庫内を減圧すると水が低温でも飛びやすくなります。一般的には温度を上げないと乾燥できませんが、減圧下では20~30℃で乾燥野菜を作ることができます。現在販売されている低温真空乾燥機は最初に100℃近い温度で蒸すことができるものがあり、これは食材表面のバクテリアを死滅させることができ、食材の乾燥にはとても安心です。これならジャーキー製造にも使えそうです。ただ、お肉は通常の食品乾燥機でも簡単に作れます。要するに、最初に釜で蒸せば安心ということです。特に真空にして低温で乾燥させるまでもありません。ただ、メーカーとしては旨味成分の増量などに言及しているところもあります。

 低温乾燥ではやはり高温乾燥と味や香りが違います。ただ、最初に蒸して植物や動物組織中の酵素を失活させてから乾燥すると、旨味成分は作られません。お肉を熟成させるのも低温で微妙な温度です。新鮮なお肉を新鮮なまま焼いても美味しくありません。通常販売されているお肉は熟成されてないのであまり旨味がありません。

 どうしても高温では美味しい味が出せない場合、「真空低温乾燥機」も試してみるのが良いでしょう。ただし、ベラボーに高いです。業務用しかありません。え?作れって?家庭用を作れないことはありませんが、水封ポンプの騒音がねー。水を使いますが、ポンプを駆動させ続けると水の温度が上がり、真空度が下がっていきます。これは水が減圧下で沸騰してしまうため、高い真空を作れ出せなくなるため。昔実験室で使っていた水封式真空ポンプを長時間使う場合、水の温度を下げるために中に氷を入れ続けていました。面倒ですよー。

ではまた。

カリカリ

食品乾燥に携わってはや9年。数十年に渡るバイオ研究の経験も活かしたご紹介をしたいと思います。