食品の乾燥温度と野菜・くだものの栄養素との関係

食品乾燥機で野菜や果物を乾燥させる場合、出来上がり品の味、香りや風合いは重要なファクターです。いくら栄養が維持されていても、とりあえず美味しくないと売れませんよね。笑

先ず、乾燥野菜、果物の栄養素について、つまりここでは分解の対象となるビタミンやポリフェノールを対象として述べます。

先ず、野菜を乾燥させると細胞に穴があき、細胞内の成分の分解が始まります。この分解には細胞内にもともとある酵素が起因している場合が多いです。熱のみで分解する栄養素については、その他の栄養学教本を御覧ください。てんぷらしても大丈夫なビタミンなら、乾燥機でも大丈夫?いや、実はそうとは限りません。細胞内の酵素で様々なビタミンが分解対象と成るからです。旨味成分はこの分解を利用していますので、新しいお肉は美味しくありません。これは細胞内の核酸の分解が酵素によって起きているからです。野菜でも同じで、低温で長時間の乾燥を行うと、細胞内の水分が徐々に抜けていきますが、細胞が壊れなければ酵素反応も抑えられます。一挙に温度を挙げると細胞内の破壊が起きるため、ここで酵素が暴れます。

では、高温と低温のどちらが良いのか?基本的には低温でだましだまし水分を減らし、最後に高温にしたほうが細胞内の分解が起きにくいと考えられます。理論的に留まる?そうかもしれません。最初に申したように、美味しくなければ栄養どころの騒ぎではありません。笑

ポリフェノールは酸素暴露に弱いので、ジューサーなどにかけて酸素と接触させると色が変わって還元力がなくなります。こうなると摂取してもなんにもなりません。ポリフェノールは還元状態のまま体内に摂取する事が推奨されます。食品乾燥機で乾燥しても酸素暴露は問題になりません。だから、還元性ビタミンのビタミンEやビタミンCもそれ程分解されません。

【結論】

美味しくないと話にならないという事。でも、低温から徐々に乾燥させるのがよろしいかと。もしこの逆を試したい、即ち、酵素失活を最初に行いたい場合は、先ず、食材を80℃くらいに熱したら酵素が失活しますので、その後に食品乾燥機で乾燥させてみて下さい。物によってですが、全く違った風味のものが出来上がります。そんな製品のあります。

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カリカリ
食品乾燥に携わってはや七年。数十年に渡るバイオ研究の経験も活かしたご紹介をしたいと思います。